1月のシークレットセミナー「無痛分娩」

レポート

 

今月のテーマの無痛分娩。施設によっては和痛分娩と呼ぶところもあるようですが、海外では「麻酔分娩」つまり麻酔を使った分娩、麻酔管理下でのお産という意味でEpidural は硬膜外「epidural birth」と言います。硬膜外麻酔下での分娩という言い方をします。

「無痛分娩」このネーミングで呼ばれているのは、実は日本だけだそうです。

言葉の印象って大きいですね。「無痛分娩」というと痛みを無くしてしまう何か特別なお産のように感じますが、「麻酔分娩」といえば、麻酔を使うお産、お産に対して麻酔はただオプション、感じ方も少し違うように思います。

麻酔分娩を行う際の医療体制に大きな違いがあることも関係しているかも知れません。例えばフランスでは、ほぼ80%が麻酔分娩、分娩は集約化され24時間麻酔医がいる中で全額保険適応で麻酔ができるそうで、そうなると特別なものではない感覚です。

また日本と海外では、産痛やお産の捉え方に文化的背景の違いもあり、日本では昔からどこかお産の痛みを美徳として捉えるそんな感覚が産婦さんにも助産師にもあるのではないでしょうか?

だから無痛分娩に対してなんとなく感じてしまうジレンマや無力感というネガティブな印象・・・。実際に助産師が無痛分娩に抱くイメージについてディスカッションしてもらうと「分娩第2期が遷延する」「吸引分娩が多い」などやはりポジティブな意見はほとんどなかったように思います。

お産に対して産婦さんが本来持っている主体性を発揮できることを目指す助産師。「主体性」という意味では、麻酔を使ってお産をしたいと産婦さんが自己選択、自己決定して、リスクなども理解した上の自己責任のお産をしようとしているってことはそれは決して「産痛からの逃げ」ではなく、「主体的に出産する」ってことなんですよね。

無痛分娩だから・・・とそこに助産師はジレンマや無力感を感じる必要は本当はないんですよね。体制が整っていない日本の医療を嘆くのでもなく、そして無痛分娩か自然分娩か?の討論ではなく、方法はどうであれ、その分娩方法を選んだママをサポートすることが私たちの役割。

麻酔分娩に対する知識をより深め、より安全で充実したケアを行えるように助産師としてのスキルアップが必要。

そしてその産婦さんが求めているものは何なのか?不安の軽減なのか、産痛の緩和なのか、体力の温存なのか。ニーズを把握し必要なケアをし、そこに寄り添うこと。そのお産が、産婦さんや赤ちゃんその家族にとって、安全で満足のいくお産であるように、助産師もDr.もそこに関わる医療者がチームとなって関わることが大事なんだと思いました。

授業のあとは楽しく交流会!^^

それぞれの現場の話や自分の経験などをさらにシェアして、まだまだ話はつきません(笑)

現場で感じている日々の悩みや困り事。他の人はどんな風に感じ、他の施設はどんな風に対応しているのかお互いに情報交換できる場でもあるなといつも感じます。

第1期のシークレットセミナーも残すところあと2回!ますます盛り上がっていきたいと思います!!

 

 

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