10月のシークレットセミナー「思春期教育(性教育)」

レポート

10月のシークレットセミナーのテーマは「思春期教育(性教育)」について。

じょさんし大学を通じて、この1年半たくさんの助産師さんとお話させていただき、「性教育に興味がある」「今後性教育に関わっていきたい」という方が多いことが分かりました。実際に学校や地域で性教育に携わっている助産師さんは多くはないですし、施設で勤務しているとなかなか性教育の現場に携わる機会はないのが現状だと思います。

私は性教育って、子どもたちにいのちのお話やを性のお話をすることだけが性教育はないと思っています。私たち助産師ができる性教育ってなんだろう?まずはこんなテーマのディスカッションからスタートしました☆

キーワードとなる「自己肯定感」「家庭」についての意見がたくさん出ました。現場にいると子どもに行う性教育ばかりに目がいきがちです。正しい知識をもっと小さい時期から伝える必要があるとか、それをどう伝えるのかとか。もちろんそこもとっても大切で必要なこと。子どもだけでなく親や学校、社会に対して、私たちができることってたくさんあります。

性教育としてどこに携わってもいいし、どれも必要なことだけど、助産師として関わる上で性教育をもっと広い視野で捉えることが必要だと考えています。

そして、今月も辺見先生のお話は新たな学びがいっぱいでした。Drとして様々なケースを診てこられた経験からそして人としての先生の愛をたくさん感じました。

思春期ってどんな時期なんだろうと考えた時に、とにかく心も体も変化の大きな時期なんですよね。

「思春期とは第2の乳児期」と言うそうです。依存的でありながら、親に反抗(自己主張)したりをする。対人関係に敏感で、すごく揺れ動きやすいし不安も強い時期。

自立に向かっている証拠でもある反抗。その反面、まだ依存したいという気持ちもある時期。

うんうん、我が子のことを振り返ってもみても納得・・・(笑)

親やまわりは振り回されますが、ここをしっかりとうけとめることが必要な時期なのに、現代は振り回されすらしないことが起きているそうです。反抗=感情の表出、大人への訴えなのに感情を表出できない。そして、学校でも家庭でもいい子でいなければならない呪縛にとらわれて、大人に依存できないし大人を頼れない。そんなこどもたちは、違うものに依存します。

それがセックスだったり薬物だったり。でも人に依存できない子どもたちにとっては、これらは生きていくための「松葉杖」なんだそうです。

この危険性を話してやめさせようとするのが今の教育。もちろんそれも必要なことだけど、そこまでいってしまう前にできることがあるはずです。

「自立は依存先がたくさんあること」と教えてくださった先生の言葉がとても印象的でした。私は自立をそんな捉え方でみたことがなかったから。

誰かに頼る、甘える、相談するなど・・・本当に信頼できる大人が周りにいないことが問題なんだと思いました。親にすら、ありのままの自分を見せることができない、そのままの感情を出すことができない親子関係。そこが見えてくると親や周りの大人に対するアプローチが必要だと分かります。

その親になる人たちに関わる私たち助産師。ここにアプローチできることって助産師が性教育に携わる大きなメリットだと思います。

親自身の自己肯定感がまず低いんです・・・。そしてその自己肯定感の低さは自分が受けてきた子育てに関係していることがたくさんのママたちと関わる中で見えてきました。親自身の自己肯定感を高める関わり=それは私たち助産師にとっては、妊娠や出産体験をより良いものにすることだったり、大変な育児期にたくさんの愛を注ぎ、必要な時に必要なサポートをすることだったり。そんな一つひとつの関わりが親の自己肯定感を高めることにつながり、結果子どもたちの自己肯定感を高めることにつながるなら、日々の私たちの関わりってとても大切だと改めて感じました。

性教育=命の大切さや感謝ではない。子どもたちの幸せな人生のための教育=生教育。危機管理の取得だったり、自己保全につながる関わりが重要。子どもたちの自己肯定感を高められるような、そして信頼できる大人がたくさんいる社会、まずはそんな家庭、親(大人)が必要なんだと感じました。

セミナー終了後、お昼を食べた後でみんなで補習授業(自主勉強)!

これまでテーマに上がっていた「授乳」と「出生前診断」についてさらに語り合い、それぞれのその後の取り組みや体験したケースについてディスカッションやシェアをしました。

それでもみんなまだ語り足りない・・・(笑)今回の性教育に関しても、みんなでまだまだ語りたい(笑)また補習授業の場を設けて学びを深めていきたいと思います!

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じょさんし大学レポート
じょさんし大学での学びをここに公開☆
〈みのおママの学校のウェブサイト〉
http://www.minomama.com
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